
シャープが台湾のフォックスコン傘下に入り、持ち直そうとしています。フォックスコン傘下に入ることを否定する人もいれば、私のように肯定する人もいます。私の場合は肯定するというよりも、フォックスコンの傘下に入らざるをえないという考えです。
⇨ シャープがフォックスコン傘下になるのは自由競争下では当たり前
理由は自由競争のもとでは、弱い企業は強い企業に常に吸収されていくからです。フォックスコンがシャープを傘下に入れる時、「リストラは可能なかぎり行わない」と発言していました。
私は間違いなくリストラを行い、最終的にはシャープの利益が出る美味しい部分のみを残すと思っていました。
シャープがフォックスコンの参加に入るのが決定して数カ月後には、フォックスコンはシャープのリストラを次々と発表しました。予想通りの結果です。
シャープに勤めていてフォックスコンの傘下に入り、「自分は何とかリストラをされずに済む」と思っていた人は裏切られた気分でしょう。残念ながらこれが現実です。
シャープ亀山工場の没落と街の没落
シャープは世界の亀山モデルというキャッチでテレビを世界中で販売しました。一時期は業績が良かったのですが、台湾、中国、韓国勢との価格競争、技術競争などに負けてしまいました。
亀山工場は三重県に位置しています。敷地面積が330,400㎡という広大な敷地に巨大な第一工場、第二工場がそびえ立っています。かつては3,000人以上が勤務していたため、亀山工場の近隣はシャープバブルでした。
周りは山や田んぼが広がる地域に3,000人が集まるわけですから、住居を始めあらゆるニーズが一気に必要とされました。
シャープ亀山工場が建設され、業績が好調な時はシャープに勤める従業員たちによって多くのお金が落とされ、近隣のあらゆる産業が活発になりました。写真のような田舎に建つワンルームが、一時期は6万円まで高騰したそうです。
需要が一気にあがることで供給が追いつかず、いろんな価格が高騰しました。シャープ、シャープの従業員、近隣住民の皆が「これで安泰だ、この状態が続くだろう」と疑いませんでした。
しかしシャープの売上はドンドン下がり、亀山工場への巨大投資が大きな足かせとなり、フォックスコンの傘下に入らざるを得なくなりました。一時期は世界中でテレビをはじめとする電化製品を売りまくっていた企業でも、数年、十数年後にはわからないのです。
アップルやグーグルが絶好調でも5年後、10年後はわからない
多国籍企業の中で目立っているのはアップルやグーグルですが、フェイスブック、ツイッターなどのSNS系企業が次々と数字を伸ばしています。
数年もすればフェイスブックやツイッターを揺るがす企業が出てくる可能性は十分にあります。AIの台頭はすぐそこに来ていますので、あらゆる業界が戦々恐々としています。
シャープが世界中で家電などを販売して業績好調だったのに、今ではフォックスコン無しではどうしようもない状態です。今の時点で抜群の業績を誇っている企業でも、数年後、10年後にはどうなっているかわからないのが現代です。
一流企業といえども数年で傾いてしまう時代です。傾いてしまう理由は、少し先の変化を読みきれずに現状を維持してしまう力にあります。
ホメオスタシスを理解し、現状の一部分を捨てる
人間の体にはホメオスタシスという現状に戻す、回復するという力が備わっています。体の中にあるいろんな器官は温度、湿度、運動、環境による変化に対応します。、体温や血流、血液の成分などの内部環境を、外部の環境に応じて一定範囲内に保とうとします。
このホメオスタシスという機能を持っているために、私たちの環境が変化しても対応できています。このホメオスタシスがなければ、外気温が40度に上がれば自分の体温も40度にあがってしまい、下げることができなくなってしまいます。
ホメオスタシスは私たちには絶対に必要な機能です。
しかしこのホメオスタシスが仇となることがあります。自分の周りの変化に対応してくれるホメオスタシスが現状に引き戻そうとしますので、周りと自分との間に大きなギャップが生まれます。
外気温が40度に対して、自分の体温は36度前後を保つように体は反応してくれます。このホメオスタシスの反応によって私たちは平時を保てていますが、外気温と体温の差は4度あります。
ビジネス上では4度差を保つのではなく、外気温と同じ温度に体温を持っていかなければ遅れを取ってしまいます。
例えば携帯電話ですが、今ではスマートフォンを使うのが当たり前なので、サイトはスマホ対応にするのが当たり前です。しかし去年や一昨年まではスマホに対応していないサイトはたくさんありました。
スマホ対応にしていないと売上は大きく下がることは、ウェブ関係の仕事に就いていればわかるはずです。
「スマホに対応する」という変化に対応できないのは、ホメオスタシスがある意味効いているからです。現状を維持しようとするホメオスタシスは、ビジネス上では変化に対応出来ず、利益を下げるという結果を導いてしまいます。
ホメオスタシスによって変化を嫌ってしまう
数年まではウェブサイトをパソコンで見るのが当たり前でしたが、今ではスマホかタブレットで見るのが当たり前になっています。パソコンでウェブサイトを見る人のほうが減っています。
スマホやタブレットで見る人に対して、見やすいサイトを作るのがアフィリエイターやIT系の仕事に就く人の使命です。
しかしパソコンに凄く馴染みがある人は、今でもパソコンからしかウェブサイトをあまり見ない人が多く、タブレットやスマホでサイトを見る人が多いことを認めたがりません。
グーグルアナリティクスで見れば、瞬時にパソコンで見る人が少ないのがわかります。しかしこの現実をどうしても受け入れられないのです。
心のホメオスタシスが効いてしまっていて、スマホやタブレットでウェブサイトを見るのが異常だと判断してしまうのです。異常だと感じれば不安に陥りますから、自分の心を不安から守ろうとしてしまいます。
この心の不安を解消しようとしてホメオスタシスが効いてしまい、変化に対応できないのです。
東芝やシャープに勤める一流のサラリーマンにもホメオスタシスが効いてしまう
シャープが陥落し、東芝も陥落しましたが、シャープや東芝に勤める人は一流大学を卒業している人が多くいます。一流大学を卒業し、一流企業に勤務して高い報酬を得ている優秀な人でも変化に対応できません。
「一流企業に勤めていても、いつリストラされるかわからないから準備をする」というマインドを持つ人はほんの一部の人です。
「アフィリエイトサイトで報酬を得続けれるのは、ここ数年でしか無いかもしれない。だから別の収益を今から準備をする」というマインドを持つ人も、ほんの一部の人だけです。
現段階でどんな一流企業に勤めていても、多くのアフィリエイト報酬を稼いでいても、ホメオスタシスが効いてしまっていると変化に対応できません。
人間は現状を維持しようとするホメオスタシスによって、変化を嫌うようにできています。ですから「やりたくないな、面倒だな」ということほど、地道に取り組む必要があります。
「記事づくりは面倒だな、リサーチが面倒だな」と思う人が殆どですから、この面倒な作業を地道に続ければ続けるほど、学歴や職歴など一切関係なく報酬を得ることが出来ます。
私のような学歴がない人間でも、アフィリエイトと華僑との貿易でストレス無く収益をあげることができています。オウンドメディアの作成や、リストマーケティングによって更に収益をあげる準備をしています。
来年はASEAN地域の不動産などの購入も視野に入れていて、海外不動産の購入に関する情報も収集しています。
他人が嫌がる面倒で地道な作業を続け、小さな変化を常に受け入れる心構えができていれば、必ず自由でお金に苦労しない人生を楽しめると確信しています。
クリック宜しく願いします。
こんにちは。いつもありがとうございます。
ホメオスタシスがそんな機能を持っているとは知らなかったです。
大企業でも将来に備える人とそうでない人と分かれることにも驚きました。
大企業に勤めているという安心感があるのかもしれないですね。
記事もとても勉強になります。
ありがとうございます。
ryoujiさん
コメントありがとうございます。ホメオスタシスは人間の機能としては絶対に必要ですが、時には邪魔してしまいます。
派遣会社で勤めている時に大企業をリストラされた人と沢山会いました。一流の方ばかりでしたが、まさか自分がリストラになり再就職が出来ないとは思わなかったと悔やまれていました。
厳しいですがこれが現実なんですね。頑張りましょう。
おはようございます。
本当に数年後のことなんて読めませんよね。
確かに言えることは、時代の変化に柔軟に対応できるように情報をインプットし続けることかなとも思います!
マルクさん
仰るとおりで時代の変化に対応できるか否かで大きく人生は変わると思います。
変化の波にうまく乗って頑張りたいですね。
コメントありがとうございました。